2NDシグネチャーROWAN 2をリリースしたローワン・ゾリラ。新作シューズ、BLURRYとその舞台裏。ローンチイベントで来日中にショートインタビューを敢行。
──ROWAN ZORILLA / ローワン・ゾリラ
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Photo_Waguri
Special thanks_Vans Japan
VHSMAG(以下V): Rowan 2のリリースおめでとうございます。最近は野球にハマっているんだよね?
ローワン・ゾリラ (以下R): そう。野球は子どもの頃に3年くらいプレーしていたかな。それでパンデミックの間に仲間の何人かでグラウンドに行って、ボールを打ったりキャッチボールして遊んでいたんだけど、徐々に人数が集まって試合をするようになって。それを1年くらいやっているうちに、実際のリーグに参加している人と知り合って誘われたんだ。リーグ1年目を終えたところだけど本当に楽しかった。結果は2位で、優勝は逃したけどね。
V: LA Creamersっていうチームだよね。チームにスケーターはいるの?
R: ジェシー・アルバがチームにいるね。みんなが知っている有名なスケーターだとヤツだね。他にもたくさんスケーターがいるけど。
V: 球場でかなり楽しそうなリリースイベントをやっていたよね。
R: イベントのテーマを考えているときに、最近の趣味を聞かれたんだ。「最近は野球をやっているから、それをテーマにしたら面白いかもしれない」と言ったのが始まり。最初はちょっとした試合をして、駐車場でみんながお酒を飲むようなスポーツイベントと同じようなことをするつもりだった。そんなアイデアがだんだん大きくなって、大学の球場を借りることになったんだ。アナウンサーやDJ、審判員もいて、フルの試合が行われた。マジで大規模になった。最高に楽しかったね。
V: スティーブ・ヴァン・ドーレンがスナックとか配っていたよね。
R: そう。そして始球式を担当したのがオレの父親。
V: 最高だね。
R: オレたちの仲間のコナーが試合のアナウンサーを務めたんだ。Dime Glory ChallengeのMC、マイクで叫ぶあいつだよ。それからDJ Severeに音楽を担当してもらったんだ。彼は試合中のDJでウォークアップソングを流してくれた。Dodgersの試合ですべての音響を担当しているDJなんだよ。素晴らしかった。マジで感謝だね。
V: さらにレイ・バービーが国歌を演奏。ローワンにとってあのイベントのハイライトは?
R: 家族と仲間のみんなが来てくれたことかな。父親が始球式をするのも本当に特別な瞬間だった。スティーブと一緒にシューズカーに乗ってグラウンドに登場したから。
V: Rowan 2が発売されたけど、前回のRowanとの違いは?
R: 前回のRowanと似たような感じで改良できる箇所をアップデートした感じ。あのモデルは今も気に入っているんだけどね。でも前回よりパフォーマンス重視。より耐久性があり、より衝撃に耐えられるものを作りたかった。そういう意味でIMPACTWAFFLEを搭載している。そしてまったく新しいコンセプトには見えないよう気をつけながら、もう少しスポーティでテクニカルなシューズにしようとした。だからルックスは似たような感じだね。
V: そしてシューズのリリースに合わせて“Blurry”も公開されたね。旅のクリップはスマホで撮影したの?
R: いやCanonの小さなデジカメ。ただのソロパートを撮る代わりに、自分にとってもっと特別で、Vansやチームメイトたちとの関係を表現するようなものを作りたかったんだ。そのアイデアをグレッグ・ハントと形にできてうれしい。いい感じだね。
V: では“Blurry”に収録されたトリックについて。アドにも使われたスイッチスミスはどんな感じだった?
R: あのレールは今住んでいる自宅の近くにあるんだ。前からいい感じのレールだと思っていた。すでにスイッチリップスライドはメイク済みなんだ。『Baker 4』に収録されていると思う。だから4、5年前かな。それから誰かの撮影に付き合ってあのレールに行く度に、とりあえず50-50をやっていた。楽しいからね。それでスイッチスミスをやろうと考えていたときに、ちょうどVansのキャンペーンの撮影が重なったんだ。とりあえずいろんなスケートパークで練習したね。かなり怖かったけど、うまくいってよかった。
V: 最後のオーリーは? あれは怖そうだね。
R: 怖かったね。あそこも自宅からかなり近いから、いつも通るんだ。最初は通り過ぎながら「あれはできる」と思った。そして毎日あの場所を見ているとだんだん気になってきて、なんとなく手を出してしまうんだ。いつも車が停まっているんだけど、あの日は車がなかったからトライすることにしたんだ。
V: どれくらいでメイクできたの?
R: あまり時間はかからなかったね。一度乗りゴケをして、それから数回でメイク。一度歩道から外れてダウンヒルに放り出されたけど。でも体で滑っただけでケガはしなかった。それから無事にダウンヒルの下まで降りることができた。あのスピードでしっかりテールを叩くのは難しかったし、あのギャップを越えながらしっかりデッキを足元にキープするのも大変だった。着地地点の歩道もかなりラフだったし。
V: 新作シグネチャーモデルRowan 2が発売されて“Blurry”も公開。今後の予定は?
R: “Blurry”の撮影は楽しかったし、今年は本当に素晴らしい1年だった。楽しいイベントにも行ったし、仲間と旅もしたし、最高な場所でたくさん滑ることができた。だから自分の映像作品のためじゃなくても、イベントのためでも、目的が何であれとにかく旅を続けたい。今後のプロジェクトはまだ何も決まっていないから、撮影を始めて、ある程度映像が溜まって勢いがついたら、その使い道を考えたいね。でも今に関してはシューズのリリースを楽しんで、旅に戻りたい。
Rowan Zorilla
@rowan.zorilla
1995年生まれ、カリフォルニア州ヴィスタ出身。Vansから2ndシグネチャーモデルRowan 2をリリース。代表作は『Propeller』『Baker 4』“Blurry”など。