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卓越したボードコントロールでテクニカルスケートの象徴として知られるシェーン・オニール。彼が手掛けるAPRILの日本再上陸を記念し、そのブランドエッセンスを改めて掘り下げる。
──SHANE O'NEILL / シェーン・オニール

2024.07.08

[ JAPANESE / ENGLISH ]

Running photo_Oliver Barton
Special thanks_Norm Skate Distribution

VHSMAG(以下V): 堀米雄斗とAprilを始めたきっかけは?

シェーン・オニール(以下S): 2018年に何か新しいことを始める時が来たと感じたんだ。以前とは違うビジョンを持って、Aprilを構築する早い段階でチームの一員になってもらおうと雄斗たちに声をかけた。オレの目標はスケーターたちが人生の目標を達成する手助けができるようになること。このブランドはスケートボードと仲間がすべてなんだ。

V: 堀米雄斗をパートナーに選んだ理由は?

S: 昔から雄斗の映像が送られてきていたから、彼が小さい頃から素晴らしいスケーターだということは理解していた。その才能は遠くからでもよくわかったし、一緒につるむうちに本当にいい人間だということもわかった。だからオレらは大親友になれたんだよ。


 

V: Aprilのビジョンやミッションは?

S: スケーターやサポーターのために最高のビデオや機会を提供することでベストを尽くそうとしているんだ。そしてスケートコミュニティでいろんな人たちをサポートするために多くのことを始めている。これからもプロダクト、ビデオ、そしてその他のすべてをさらにより良いものにしていくつもり。

V: シェーンはプロダクトのデザインや開発にどれくらい関わっているの?

S: すべてのデザインと開発のプロセスに深く関わっているよ。ディランという素晴らしいアーティストがいて、自分やチームのアイデアに命を吹き込んでくれるし。もちろんディラン自身のアイデアやアートも提供してくれている。ウェアには可能な限り最高の素材を使い、デッキにも可能な限り最高品質のウッドを使っている。Aprilのプロダクトを買ってくれる人たちが、オレやチームが使っているのと同じ高品質のものを手にすることは大切だからね。

V: ライダーを選ぶとき、スケーターに求めるものは?

S: まず純粋にスケートが大好きであること。世界には素晴らしいスケーターがたくさんいるし、みんなにチャンスを与えたいと思うけど、一度に全員をサポートすることはできない。一緒に仕事をしやすいということも重要だね。スケートを「仕事」と呼べるだけでなく、スケートが生活の一部になっていること自体が幸運なことなんだ。だからライダーが自分たちの活動やブランドのすべてを本当に気に入っているかどうかつねに確認するよう心がけているよ。

V: Aprilには岸 海もいるよね。彼のスケーターとしての特徴や魅力は?

S: 海はマジで素晴らしい。努力家でメロウなタイプ。今まで見た中で最も才能あるスケーターのひとり。それに加えてどんなときでもセッションするのが好きだし、やるべきことを楽しんでこなしている。気さくで一緒に仕事をするのが楽しいよ。海の未来は明るいし、新しいビデオパートが公開されれば、言っている意味がわかるはず。

ブランドはチームのためのもの。オレたちがやることはすべてチームのためであり、彼らのチャンスを広げるためでなければならない

V: Aprilはスケート業界にどのような影響を与えていると思う?

S: Aprilの影響力はまだまだ広がっていくと思う。オレたちが未来に向けて計画していることは、他のブランドの活動も進化させることになるはずなんだ。重要なのは量ではなく質。これからもチームとビジョンは着実に進化していく。まだ始まったばかりだよ。

V: シェーンの映像を観る限り完璧主義者だよね? スケートとAprilで絶対に譲れないことは?

S: 何度もトリックを撮り直すのが好きなのは確かだね(笑)。Aprilというブランドはチームのためのもの。オレたちがやることはすべてチームのためであり、彼らのチャンスを広げるためでなければならない。だからAprilが成長するにつれて、チームの要望やニーズに応えながら共通認識を持つことが非常に重要になってくるね。

V: Aprilで印象に残っているプロジェクトは?

S: イントロビデオのための最初の撮影からライダーをプロにしたことまで、最高の思い出がたくさんあるよ。Nike SBのDunkのビデオプロジェクトはコンセプトがしっかりしていたし、スケジュールにも余裕があったから楽しかった。チーム一丸となれたし、ビデオとシューズの仕上がりも良かったね。

 

V: シェーンも雄斗もアメリカ出身ではないよね。そのことがプロスケーターとしての活動やスケート業界で成功する上で精神的にプラスに働いていると思う?

S: ふたりともアメリカを「成功する」ための場所として見ていたけれど、それでも自国のスケートコミュニティの伝統的なやり方を守ってきた。日本とオーストラリアの文化があったからこそ今があるんだと思うよ。

V: AprilはNormという新しい代理店とともに日本で新たなスタートを切ることになったけど、今後のビジョンは?

S: 日本の生活様式や日本で時間を過ごすのが好きだから、この新しいパートナーシップによってもっと頻繁に日本に行くつもり。サイン会やデモ、そしてストリートスケート三昧のツアーは前からずっとやりたかったし。海と雄斗もそれを実現させたいとずっと思っていたから今がタイミングだね。今までのように日本のスケートコミュニティやスケートショップと一緒に何かできることを楽しみにしているよ。

V: では最後に、今後の活動予定は?

S: 完成間近のビデオパートがあるから今はそれに集中している。その他はビデオ、プロダクト、チーム、ツアー、新しいプロとかでAprilをネクストレベルに引き上げていく感じかな。

 

Photo_Jake Darwen

Shane O'Neill
@shanejoneill @aprilskateboards

1990年生まれ、オーストラリア・メルボルン出身。この男のボードコントロールの右に出る者なし。現役プロとしてテクニカルスケートの限界を押し広げながらAprilのファウンダーとして活動中。

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