音楽レーベルVICTOR VICTOR WORLDWIDEと自身のHARDIESとのコラボで来日を果たしたタイショーン・ジョーンズ。同コラボと併せてリリースを控える2NDシグネチャーTYSHAWN IIについて聞いた。
──TYSHAWN JONES / タイショーン・ジョーンズ
[ JAPANESE / ENGLISH ]
Photo_Taiyo Tanida
Special thanks_Human Made
VHSMAG(以下V): まずHardiesとVictor Victor Worldwideのコラボ実現の経緯から。
タイショーン・ジョーンズ(以下T): VVWのオーナーのスティーブン・ヴィクターと仲良くなって、一緒に何かを形にして日本で発表できればと思ったんだ。
V: 今回のコラボでリリースしたアイテムとデザインについては?
T: Tシャツとフーディを2型、コーチジャケット、キャップにソックス。Victor Victor Worldwideの犬のアイコニックなロゴとHardiesのカーブロゴを合わせた感じ。双方のブランドのヘリテージをひとつにしてのコラボできたのはクールだったと思う。
V: Tシャツのひとつに使われているフェラーリ越えのオーリーについて教えて。あれはVVWのオーナー、スティーブンのフェラーリなんだよね?
T: スティーブンと知り合う前は共通の仲間がいたんだ。オレはずっと車をオーリーしたいと思っていた。スティーブンが何台か車を持っていることは知っていたから、仲間にスティーブンにお願いできないか聞いてみたんだ。そんな感じでまとまった。
V: フェラーリをオーリーで飛ぶというのはタイショーンのアイデアだったんだね。
T: 越える車がフェラーリになるとは思っていなかったけど、そうだね。もともと知り合いに借りようとは思っていなかったんだ。金を払って業者から借りるつもりだった。普通の478でやろうと思っていたんだけど、ニューヨークには高級車を借りられる場所があまりないんだ。だから探すのが大変だった。当初はマイアミでやるつもりだったんだけど、スティーブンの件がまとまったから。あのフェラーリは簡単には手に入らないから、うまくいってよかった。
V: フェラーリを傷つけることなくメイクできた? 何トライかかったの?
T: それを知るにはは現場にいないとね(笑)。
V: 地下鉄のトレフリップについても教えて。あれは以前キックフリップをしたのと同じ地下鉄の駅だよね?
T: そう、同じ駅。ちょうど地元にいて、自分がやりたいことを考え始めたのがきっかけだったと思う。Instagram用のクリップについて考えていたんだ。すでにキックフリップをやっていたから、その価値を奪いたくなかったというか。あれはSupremeのビデオのエンダーで、Thrasherのカバーも飾ったトリック。同じ地下鉄の駅で違うトリックをやりたいと思ったわけだけど、次のエンダーは誰も観たことのない新しいものにしたいと思った。だから敢えてインスタグラムにアップしたんだ。
V: あれはエンダーになってもおかしくないレベルのトリックだよね。パートではなくインスタグラムにアップされていたからびっくりした。
T: 同じ場所でエンダーとして使ったから、次は違うものにしないと。
V: adidas Skateboardingから2ndシグネチャー、Tyshawn IIがリリースされるね。毎月のようにカラーウェイがリリースされて大きなキャンペーンになるみたいだけど、最初のシグネチャーとの違いは?
T: 最初のシューズはパフォーマンス重視で、ルックスも最高だけど個人的にはスケートシューズって感じだった。今回はもう少しライフスタイルベースで、adidasのルーツに立ち返りつつ、スケートシューズとしての側面も持ち合わせている。
V: Tyshawn IIのキャンペーン名はSecond to None(無敵)で、タイショーンの集中力、意思の強さ、行動力を強調している。タイショーンを体現する言葉だよね。
T: 意思の強さは内面から生まれるものだと思うし、オレはただ針を前に進め続けようとするのが好きな人間なんだ。つねに次のことを考えているし、どうすれば前の自分より良くなれるかを考えている。だから自分のキャリアの新たなチャプターに突入するという意味で、新しいシューズのリリースは必須だと思っている。
V: Tyshawn IIのリリースに合わせてプロモビデオは予定しているの?
T: CMが公開される。パートではないけど、いくつかトリックが収録されているよ。
V: SOTYに2度輝き、自身のブランドを運営してシグネチャーシューズをリリースし、レストランまで経営しているよね。目標を達成するためのマインドセットとプロセスはどんな感じ?
T: オレは目標志向の強い人間で、自分がやってきたことに満足していないわけじゃないけどつねにそれ以上を求めている。スケートで自分ができることをプッシュし続けることは体力的にまだ可能だと思う。それが自分にとって必要なことだと思う。そしてより多くのことを成し遂げながら、クールなものを作ったり物事を前進させたり、自分の好きなことをやり続けたい。
V: これまでの功績を振り返って最も誇りに思うことは?
T: 特定のものが他より勝っているとは思いたくない。ただ前進し続けられていること、そしてつねに新しい何かのスタートラインに立てていることを誇りに思う。自分の勢いが落ちているとは少しも感じていない。ずっと良くなっているし今が全盛期だと感じている。プロジェクトを形にし続けたいね。
V: 日本でのKing Skateboardsの展開が今年始まるね。
T: HardiesやKing、すべてのブランドを通して日本で大きな存在感を示したい。オレは日本が大好きなんだ。若い頃から日本に来ているし日本のスケートシーンにも注目している。池田大亮もいいスケーターだよね。日本でイベントを通じてコミュニティと交流したりしながらスケートを押し進めることができればクールだと思う。日本も同じ愛でオレらを受け入れてくれることを願っているよ。
V: では次の予定は?
T: スケートをして次のプロジェクトのためにクリップを量産し続けるだけだよ。
Tyshawn Jones
@tyshawn
1998年生まれ。NY・ブロンクス出身。二度のSOTYに輝いたキング・オブ・ニューヨーク。自身のブランドHardiesとVictor Victor Worldwideとのコラボをリリースしたばかり。adidas Skateboardingの2ndシグネチャーTyshawn IIもリリース間近。