やれ正月だ、初滑りだ、オミクロンだと騒いでいるのも束の間で、気がつきゃ2022年も1週間が経つところ。「1年の計は元旦にあり」とはよく言われるものですが、新年早々明け方まで飲んで仲間と過ごし、元旦はというと夢の中…そして今年の目標や計画が立つこともなく過ぎようとしております。
さて昨年はスケートボードがお茶の間にも広く認知されたこともあり、紅白歌合戦にもスケートボードが登場、そして迎えた2022年もスケートボードはより浸透していくに違いありません。スケーター人口の増加に合わせ、パブリック・プライベート問わず新しいスケートパークができるという話をあちこちから耳にします。ストリートを主戦場にするスケーターにとっても、ヘイターやセキュリティなどのノイズを気にせずスケートに没頭できる環境が整備されていくのはありがたいところ。どんな辺鄙な場所にもバスケットやテニスコートがあるみたいに、各市町村にスケートパークのひとつやふたつは標準装備ってなるといいですね!
今も各地でパーク整備が進行しているわけですが、ひとつ懸念されることを申し上げると、実に似たり寄ったりというか、コンテストの練習向けといったパークの多いこと。完全なる外野からの偉そうなボヤキであるのは百も承知、「パークなんてあるだけありがたいんだから文句言ってんじゃねー!」って意見は千も承知、コンテスト向けなセクションを滑りこなすだけのスキルを持ち合わせていないのは万も承知…なのですが、なんかこう、せっかく整備されるパークであればより個性のある、つまりはそこにしかない要素がふんだんに詰め込まれたパークであってほしいと思うのであります。スケーターにとって最も重要視されるスタイル、つまり「いかに個性的か」という観点を、今後のパーク設計においても取り入れてほしいのです。個性的なパークは国内外から注目され、人が集まります。これがいいパークのひとつのあり方ではないでしょうか。
なお個人的にはその昔に作られたであろう「謎パーク」みたいのも好きだったりします。おそらく施工や設計にスケーターの手が加わっていない、役場の人間がそれっぽいものとして作ってくれたであろう奇妙な作りのスケートパーク。もはや見方を変えれば個性豊かなストリート、それをノイズもなく合法的にスケートできるんだからイイよねってところです。そんな謎パークを探索していくのが今年…というか今後の密かな抱負であります。
─Kazuaki Tamaki(きなこ棒選手)