コロナ禍〜東京オリンピックでの影響によるスケートボード人口増加はいまだ収まる気配を見せず、人気のあるスケートスクールだと数ヵ月待ちの状況が続いているのだそう。スケートをする人の増加でギアやシューズが売れ、続いて有料のパークやスクールを開催しているところが潤い、スケートカンパニー以外もスケートシーンに参入。講師に多くのスケーターが起用され、収入源を確保できるという面でとても素晴らしいことだと思います。スケートボードの持つ文化的側面が希薄化していく懸念もあるのですが、スケーターが増え、その分母が大きくなる分だけナイスなスケーターが生まれてくる確率も増していきます。きっとこの先5年後10年後、世界トップクラスで活躍する日本人スケーターも「コロナ禍でスケートを始めた」「オリンピックに影響されてスケートを始めた」という人が出てくるに違いありません。
同時にスケートパーク建設が進んでいるのも我々にとって嬉しいことであります。「日本には出来ることないのかな…」、そう思っていたサイズの、また海外のビデオの中でしか観ることができなかったようなセクションのパークが各地に爆誕中。これでさらにスキルを上げていく未来のスケーターの姿が目に浮かびます。
一方でスケーターの手により開拓され、地域の理解を得ながら存続するローカルスポットなるものも今だ数多く存在しています。ボックスやレール、ジャンプランプなど有志によって作られた比較的小さなセクションが置かれたような質素なスポット。スケート人口の増加により、そんな場所のDIYセクションの劣化のスピードが早まっているのが悩みの種となっていることも少なくありません。ローカルの中心人物らが自らの出費でセクションの補修・製作を行っている場合がほとんどで、たまにカンパを募っているところも見られます。ですのでそのスポットに足繁く通う人ほど、気持ちの分でも捻出したいところです。カンパどころか滑りに来てはゴミだけ置き散らかして帰るような輩は、ちゃんとローカルたちが見ているぞ...!!
─Kazuaki Tamaki(きなこ棒選手)