Elementのライダーで先日シューズスポンサーであるDCから自身のプロモデルをリリースした貴公子エヴァン・スミスの最新ビデオパートが公開されましたね。
洗練されたルックスに長い手足、そしてその滑らかな肢体から繰り出される卓越した技術に裏打ちされた想像力溢れるトリックの数々に鑑賞開始わずか5秒でTKO負け aka 降参です。そんな彼はおまけ(けっこうガチ)にプロ並みのギター演奏にアートもたしなむとてもスマートな青年というのだから「天は二物を与えず」とは言われてますが、思わず「アンタふたつも3つも与えられてるじゃん!」と負け惜しみたっぷりの突っ込みを入れたくなるような、それは完璧な存在です。
そしてこのエヴァン・スミス、今回のビデオパートには収録されておりませんが、SFが誇るスケート世界遺産 “Fort Miley” において新たな偉業をやってのけました。先ず “Fort Miley” について簡単に説明させていただくと、そこは小高い丘のようなロケーションで、いくつものバンクが並びその上部に丸レールの手すりが設置されているスポット。かなり昔から多くのビデオパートで登場しているので、おそらくスケーターなら誰もが何かしらの映像をイメージできるスポットなのではないかと思われます。
そしてこのFort Mileyのバンクからトップのレールを狙うことは、限られたスケーターのみがトライできるいわば聖域であり、過去に多くの伝説が残されました。僕なんかだとダン・ドレホブルのノーズバッシュやフィル・シャオのフロントスミスなんかが脳裏に焼きついております。最近の才能溢れる若手によるここでの伝説達成では、オーストラリアのスケーター、ジャック・ファーデルのFsノーズグラインド・テールグラブがかなりのインパクトでしたが、エヴァン・スミスの新たな偉業Bs 180ノーズグラインド(さらに180アウトまでメイク!)は、このスポットの限界点をまたひとつ押し上げたのではないかと思っとります。
※編集部加筆:ちなみに日本ではBs 180ノーズピックと呼ばれているようですが、大きな間違いです。正確にはBs 180ノーズグランド。
--Takayuki Hagiwara (Fat Bros)