「●●がいるとボックスが滑りすぎて困る…」かたや「アールのコーピングにワックスはナシっしょ」なんてのは度々スポットなんかで聞こえてくる声。それが元でトラブルに発展したって話は聞いたことありませんが、各個人の技量や経験値の違いから小さな火種となりがちなスケーターあるあるのひとつがワックス問題。滑りにくけりゃ強く押して滑らせる、滑り過ぎるのであればまくられないような体勢を作る、これもひとつのスキルってヤツなので、文句を言うヒマがあれば自分のスキルを磨きましょう(自分への戒め)。
そんな話は置いといて、どうやらここしばらくセック…ワックス産業がホットな気がしています。大きいものから小さいものまでカラーも豊富、そして香り付きなどなど…ショップに並ぶ各種ブランドごとにそれぞれ使い心地が違い、自分の好みを見つけるのも面白いものです。ですが今回注目したいのは、個人の手による小規模生産のスモールブランド的なワックス。スケートショップにもそんなワックスが並べられているのをよく見かけるようになりました。やはり個人の生産となると全国的に流通しているものはさほどなく、ローカルショップが主な販売経路となるわけです。必然的にそれはそのエリアでしかゲットできないような「ご当地ワックス」とも言えるワケで、作り手の趣向を凝らした逸品を各地のショップで見つけることも少なくありません。せっかくなので僕のゲットしたお気に入りのいくつかを挙げてみたいと思います。
時の鐘Wax
川越の通りゃんせクルーにより運営されるショップ、Uniにて販売されているワックスです。川越の蔵造りの町並みに立つシンボル、時の鐘を模して形成されているのでザ・ご当地ワックスとしてお土産にもピッタリのはず。
Paranoia Wax
スラッピー愛好者により作られるカルト的なワックス。通常の固形ワックスと併用してシュッとひと吹き、まさかのリキッドタイプのワックスもリリースされているのです。スポットなんかでいきなりシュシュッとやると注目間違いナシ!
壁部ワックス
最近都内近郊でもよく見かけるようになりました。将棋の駒の形に「壁部」の文字が刻まれているアレです。これはスケート土産として訪日外国人にオススメしてみたいのと、なにより某所に同型のスケートセクションを設置し、その売り上げはコミュニティに還元されているのです。
ここに挙げてみたのはほんの一部です。きっとあなたの最寄りのショップにもそんなローカルワックスが並んでいたりするのでしょう。ぶっちゃけ百均で買えるローソクでもまったく問題なく使えるのですが、それにワンコインくらいプラスして作り手やショップが少し潤えばコミュニティにとってもプラスになることでしょう。というところで我が家には買ったもののいまだ消費できていないワックスがいくつか…。「まだまだスケート不足だ」という自分の戒めにしておくとします(笑)。
─Kazuaki Tamaki(きなこ棒選手)