
画面越しに、時には生で衝撃的なスケートボードを嫌というほど目の当たりにしてきました。いや、嫌ということはなくて、しっかり喰らって刺激をもらい、それは時に自分のスケートにいい形で反映させてもらってる次第っす。おかげさまで刺激的な人生を歩むことができ、気持ちだけでも若くいられてるようにすら思うわけです。そんな刺激とやらは別にスケートボードじゃなくてもいいんだろうけど、それを追い求めてるうちは健康でいられる気がするんです。
ここ最近で刺激、というか衝撃を受けたのはショーン・ヘイルの“VX”と題されたパートでしょうか。期待通り、というか余裕で期待以上の映像のオンパレードでした。そしてその超絶パート発表から程なくしてVHSMAGにアップされたショーン・ヘイルのID(www.vhsmag.com/id/shawn-hale)を見てさらに衝撃。自分とまったく同い年のスケーターではありませんか。スケート歴もほぼ一緒。思うにこの方、かなり遅咲きのほうのはず。存在を知ったのは一昔前のことですが、少なくとも自分が20歳前後のヤングだった頃、彼の名前は聞いたことはありませんでした。誤解を招かぬよう言えば、少なくとも多くのスケーターに知られるトップの立ち位置にはいなかったはず。ここ数年でメディアの露出も増えたことをふまえると、いよいよ脂の乗ってきた20代半ばのいいスケーターだと思ってたんですが、まさかの同い年だったという衝撃。やっぱり同い年や同年代のスケーターの動きって気になります。いやそれがさ、少なくとも5歳以上とか離れているんであればとんでもない動きを見てコテンパンにされるのももう慣れたもんなのですが、同い年であれだけの動きを見せられるともう枕を濡らすしかありません。
あらためて過去のパートをチェックしてみたんですが、年々その刀は鋭さを増している。壁使いの上手さは1級品、彼ならではの専売特許トリックもあり、トランジションでの動きも魅せられるのはさすがトニー・ホーク率いるBirdhouseの申し子といったところでしょうか。「申し子」というには失礼なぐらい十二分に歳もアジも重ねておられるわけですが、若手のスケーターと見違えるほどキレッキレで進化が止まらないこの年のスケーターなんてそうは多くいません。
ついでに言うと見た目も若くて羨ましい。ちなみに若々しい身体作り、というか年齢に抗うべく自分が意識していることといえばキウイフルーツと蒟蒻を摂取することぐらいなんですが、それがスケートに活かされてるかははたまた疑問である...。
—Kazuaki Tamaki(きなこ棒選手)