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新たな気づき
──MAIDO FROM JAPAN

2020.11.27

 先日、馴染みのある数名のスケーターが海外のスケート誌に登場したというSNS投稿を見て気になっていました。そんな折にフラッとお邪魔したinstant吉祥寺店、そこで数々のスケート誌とともにそのイシューが並んでいるのを発見。価格も800円と良心的だったため、すかさずゲットしたのです。イギリスから発信されるその雑誌はVague Skate Mag。普段なかなかチェックすることのない雑誌、そして当然ながら記事はすべて英文であるため少しずつ訳しながら読み進めるほかなく、その全容を解読し得ぬまま前のめりでこの原稿に取りかかっていることをお許しくださいませ。
 さて17号目となるそのイシュー、カバーや背表紙を見るとわかるように、メイン特集はここ日本に関するもの。日本のスケーターが海外メディアに取り上げられるのはもはや珍しくない昨今。海外のスケーターが日本を訪れた際に残した写真を見ることもよくあります。しかしメイン特集にて日本国内で活躍するスケーターやフォトグラファーがフィーチャーされる機会はそう多くないはず。こちらでは東京と大阪で活躍するメンツを中心に、マリモ、吉本真大、そしてイギリスのリース・レウンという3名のフォトグラファーによる写真で構成されています。またローレンスと吉本真大による東京・大阪シーンの記事もそれぞれ特徴を掴んでいて面白い。
 スケート誌にいい写真は欠かせませんが、同じぐらい重要なのは記事の内容。それはスケーターやインダストリーに関わる人物のインタビューだったり、各地のスポットや出来事の背景にあること、問題提起などなど。「こんなことしてるヤツがいるんだぜ!」って今まであまり知られていなかった人物を取り上げ、その活動を後押しするのも雑誌やメディアの大きな役割のひとつ。それを通して僕らはイケてる活動家やその考えを知ることができるのです。このVague Skate Mag #17において僕がまたひとつ知り得たのはリジー・ヒースという漫画家でありスケーターの女性。美術系の大学で勤務する傍ら描き続けてきた自身の作品の中にはやっぱりスケートボードが数多く登場するようです。なんといってもその作風がまさに日本のコミックの影響が大きいということ。懐かしいようなタッチのなかにリアルなスケートの動きが垣間見られるのだから新鮮です。
 日本推しな特集があったため手に入れたこのスケート誌。聞いたこともないようなスケーターが気になる滑りを披露していたり、日本じゃ知られていないブランドや代理店の広告なども含め、海外誌を見ていて発見することは実に多い。悔やむべきは、それらをスラスラ読めるスキルが僕にないこと、そして実は今年イギリス行ってみようという企みがコロナ禍によりパァになってしまったことに他なりません...。

─Kazuaki Tamaki(きなこ棒選手)

 




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