閲覧要注意映像が解禁! Highsoxへの新加入発表も兼ねてお披露目された滑川ケント、今村トキヤ、澤田リオの若手3人衆のえげつないパートをチェック済みの方も多いかと思います。先週末は恐る恐るその試写会へ。試写会が行われたHighsoxの店頭、ならびにアフターパーティでの人の群れはその期待度の高さを物語っておりました。矢継ぎ早に繰り出される神業の連発にぶっ倒れそうになりながら、満身創痍で僕は帰路につきました。
映像タイトルは『Sponsor Them Video』。今やSNSやYouTubeに個人で映像をアップし、そのスケーターを企業やブランド側が発掘・フックアップするのも一般的になりました。ひと昔前までは撮り溜めた映像を引っ提げブランドや代理店なんかに凸るのが、スケーターがサポートを得るための当たり前の手段でした。その映像は「スポンサー・ミー・ビデオ」って呼ばれていたのですが、Highsoxの新作はそれに由来するもの。池袋のローカルショップから世界に向け「ヤツらをスポンサーしてくれ」と発信しています。
3人とも甲乙つけ難いスケートを披露しておられますが、やはり特筆すべきは映像のエンダー、池袋の通称「びっくりガード」で出た澤田リオのフロントフリップでしょうか。以前にも記事にしたことがあるのですが、もともと5段+5段のダブルセットだったこのステア。僕の知る限りオーリー、インディグラブ、オーリーtoファイヤークラッカー、ノーリー Bs180、ラグドール(フルプッシュでステアにアプローチ、着地地点にセットしたもう1台のデッキに飛び移るヒッピージャンプの変化系)、そしてフェイキーフリップが出たあたりで、このスポットも工事によりRIP。そしてびっくりガードは1段1段の幅が広く、その分アプローチも短くなった10段ステアに生まれ変わりました。新しくなって10年近くなるだろうか? 誰も飛べることのない、もはや飛べるとすら思われなかった難攻不落のスポットでいきなりフロントフリップ出ちゃうんだから、もうどうかしちゃってる。スポット観光の定番と化した渋谷14みたく、ここも新たな観光名所になりそうな予感す。
個人的にアゲなのは、映像各所でトリックが収められていた漁港のスポット。ちょっとした漁港の敷地内・周辺には、チルで遊べる場所からハンマーまでさまざまなスケートスポットが点在してます。この場所は、自分が中学・高校によくクラスの仲間と学校終わりに海に飛び込みに行ったり、スケート仲間と滑りに行っていた、10代の楽しい時代の思い出に残る場所でもあります。もっとも、こんな地方の漁港から世界に訴えかける映像の数々が出てくるなんて、当時には思ってもみなかったわけですが。
Highsoxのスタッフ兼フォトグラファー和栗による、彼らの足痕を綴った眩しすぎる写真集も発売しているので手に取ってみては。
—Kazuaki Tamaki(きなこ棒選手)