仕事の出先が近かったのもあり、勤務後にフラッと滑りに行った新横浜のスケートパーク。すぐ隣のバスケットコートや芝生の広場にはド平日だというのにたくさんの人。そう、世間はコロナウイルスの影響で学校はお休み、中には在宅ワークを余儀なくされ憂さ晴らしに訪れた(もしくは単にヒマなw)大人もいたのでしょう。スケートパーク内も当然人で溢れていて、遠目で見てもスイスイ滑れないだろうことを察しました。「こんな時なんだからガキどもは家でおとなしくしてろよ!」ってのは大人の勝手な意見。そりゃそうよ、原因はともかく長めの春休みが到来し、億劫な学期末テストも打ち切りとなれば健康体な少年少女は大喜びで遊びに行くに決まってるし、僕も学生なら絶対そうしていたはず。
実はパーク内が混雑していたのはコロナの影響だけではありません。こちらは広大な面積を持つパークなのですが、ただいまメインエリアの半分がフェンスで囲われ工事が行われているのです。新横パークのオープン当初から存在した鉄板製の通称「旧セクション」はその役目を終え、新しくコンクリートのボウルセクションに生まれ変わる基礎工事がスタートしたばかりといったところ。完成イメージ図と照らし合わせて見てみると、各セクションのサイズ感や配置がなんとなく浮かび上がってきてワクワクします。全国各地に立派なパークの建設が進行中ですが、こちらもオープンするとたちまち話題沸騰となるに違いありません。
新横パークがオープンしたのは2004年のこと。当時は今の場所から数百メートル離れた高架下にあり、路面も今より粗いアスファルト。その頃は地元から東京を訪れたついでに滑りに行ったりしたものですが、現パークと比べてやや閉塞感のある印象でした。そして2010年、リニューアルしたパークではこれまで親しまれてきた旧セクションも残しつつ新セクションと広いフラットが追加され、より多くの人が楽しめるパークへとアップデート。スクールも開催され、スケボーを体験しようとやってくる生徒に対して先生の数が足りないほどの賑わいを見せ、実力派スケーターを多く輩出してきました。そして2020年。数年前から噂されてきたヴァージョンアップ目前といったところ。プライベートやDIYのパークではオーナーの意向次第でセクションのビルド&デストロイが盛んに行われる場所もありますが、パブリックで新しくなる度に規模や内容を充実させてこれたパークって全国的を見てもほとんど例がないのではないでしょうか。通常、ローカルたちの依願により壊れてきた場所の修復がようやくといったところで、それすらままならずに荒廃しかけたパークだって全国のあちこちに存在しているはず。その点、400万近くの人口を抱える大都市だからこそパークのアップデートも可能になるのでしょうが、何よりローカルたちの働きかけや自治体の理解・協力の熱も伝わってきます。横浜市のある神奈川県は以前より全国トップクラスのスケーターを数多く輩出してきましたが、それも当然の結果なのでしょう。さらなるパークの進化によりまだ見ぬバケモノ級のスケーターが次々出てくるだろうと思うと、もう恐ろしや恐ろしや…。
コロナが収束しようがしまいが、やがて始まる新学期。進学や就職を機に都内や近郊に新しく移り住む人も少なからずいることでしょう。都内からも比較的アクセスのいい新横パーク。これから新居は「新横パークに行きやすい」という条件で探すのも決して悪くはないはず。きっとこれからも進化を続けるであろうパークを見ることができのだからね。そんな新横パークのリニューアルオープンは6月上旬とのこと。これからもタバコやゴミの問題を起こすことなく首を長〜くして待ちましょう!
─Kazuaki Tamaki(きなこ棒選手)