
Heroinからダルトン・ダーンのパートが公開。「ダルトン・ダーン…どんなスケーターだっけ?」って具合で再生してみたところ、いいパートだったので思わず二度見。タフでハンマートリック多め、いい意味で一昔前の古き良き時代を思い起こさせるようなパートだと思いました。どうやらZeroに所属する弟のカーナンと昨年同タイミングでシグネチャーデッキをリリース、めでたくプロに昇格したようです。
ついでに思ったのは、Heroinのチームライダーのカラーの多さ。メインストリーム・正統派を行く者、トランジションを得意とする者、オールドトリックを得意とする者、まるで見たことのないような変態系の滑りで魅せる者、急な壁ばかり攻める者。それらの要素を上手くかいつまみ、また設立当初からこのカンパニーに強く存在する、スケートを楽しむことが最優先にある印象、そしてアクの強さをミックスさせながらつねにアップデートしている。SOTYを獲得するような超一級品のライダーが在籍するでもないながら、息の長い良質スケートカンパニーだと思います。
ご存知、日本人としてはこれまでにチョッパーや宮城 豪、ハマジといったスケーターがシグネチャーをリリース、若手では上村 颯の動きが期待され、Hirottonのアートワークも随時採用されています。Heroinのデッキに乗ったことといえば片手で数えられるくらいですが、一言で言えば大好物。そのブランド名から怪しい組織だと見なされ、インスタが垢バンされるという事態も起こりましたが、それはもちろんスケートボードには中毒性があるというところからきているもの。
デッキカンパニーは無数に存在し、そこにはチームライダーも存在します。当然ながらカンパニーの数だけ色があります。それはカンパニーのコンセプトや所属ライダーによりストリート色が強かったり、トランジション色が強かったり、その他の色を打ち出していたりと、僕ら消費者はその中から自分のフィーリングに合った1本を買って乗るわけです。スケートスタイルを統一したライダーの人選によりブランドイメージを固めているところも間違いないのですが、自分はやはりバリエーションに富んだライダー人選で色を打ち出してくるカンパニーを好物とするようです。そういう意味では、Heroinはそのお手本のような存在だと言って差し支えないはず。
話はちょっとそれますが、自分と付き合いの長いスケートメイトである砂川元気がボルトのカンパニー、Circle Heavenを立ち上げました。いや、カンパニーというほどデカくはないか。曰く、「できるだけ幅広いスケーターの人選をしたい。男女比も1:1とかにして」とのこと。今のところ元気を筆頭に青木 凜、佐藤舞桜ら期待の若手女性陣、新垣碧己、木本巨輝といった実力派、自分はお友達人事の枠で参加させてもらってます。さらにまたビッグなスケーターが入団するとかしないとか。
双子の面倒を見る忙しい日々の中運営する元気パッパは何を見据え、この先どんなカンパニーになっていくのか僕には想像もできませんが、彼のスケートボーディング同様、やはり一癖加えたボルトをリリースし始めたんで、どうぞゆたしくうにげーさびらびら(よろしくお願いしますっす)。
—Kazuaki Tamaki(きなこ棒選手)