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探す楽しさ
──スポットシーク

2021.10.15

 インフルエンサーが発信するインスタグラムの投稿にはちょっとした宣伝が含まれることも少なくありません。その投稿では「ブランド:〇〇」といったように丁寧に説明されてたりするのですが、それでもフォロワーから「どこのブランドですか?」というようなコメントを見かけることもあります。「いやいや書いてあるっしょ!」「ちょっと検索したらわかるのに…」とツッコミを入れたくなるんですが、「自分でどうにか探す」という行動力が弱まっていることなのかもしれません。
 似たようなことがスケーターのインスタでも見ることができます。たとえば動画や写真に映り込む、ナイス極上ストリート。これはもしかすると彼らが見つけ出した秘密のスポットかもしれません。コメントにて「ここどこ!?」なんて聞くのは簡単ですが、そう簡単に教えたくはないスポットだという可能性も大いにアリなわけです。特に面識のない人であればなおさら。というか人に聞く前に自分でアクション起こそうぜ、という話。動画や写真の中にも、スポットの場所をほのめかしてくれる情報って結構あるのです。特徴的な建造物、店や会社の名前が記載された看板、その土地の名が入ったものだったり、写り込んだ電柱に住所や番地なんか書いてあったらラッキー! そんな風にヒントを組み合わせていけば、大まかなスポットの場所を調べることだって可能です。人に聞くのは負けというか最終手段というか…。しかしそうやって手探りで見つけていく過程がまた楽しいもので、それはたとえば音楽好きがレコード探しに没頭したりする感覚に近いのかもしれません。というかこれも手探りで情報を求めるしかない時代を生きてきた人間のグチ。そんなものは引っ込めておくとしましょうか。
 って、なぜそんな話を持ち出してみたかって、それは先日TMCでスケートしていたときの話。そこで長年スケートしている太ツヨ(藤田ツヨシ)も、TMCの周辺に何もない時代、そんな感じでこの場所を突き止めたって話が個人的にアツかったってところ。なんでも当時のビデオに映り込む、背景に走るモノレールをヒントに乗り込み、その車内から自力でスポットを見つけ出したそうな。それも当時10歳とのこと。10歳にしてその行動力にも脱帽ですが、今なおそこでバリスケしてるってのもリスペクトに値しますよね。まぁ、そろそろ懐古主義の戯言も過ぎるのでいい加減引っ込まさせていただきます。スンマセ〜ン(笑)。

─Kazuaki Tamaki(きなこ棒選手)

 




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