基本的に、日常生活で接する人といえばスケーターもしくはスケートボードに関わりのある人が多いです。ですがそれがすべてというわけではなく、スケートとは関連のない人とも会うこともあります。そんな方たちに対して、自分がスケーターであるということを積極的に伝えるスタンスは取っておりません。間違っても隠しているわけではなく、そのうちコミュニケーションを取っていく中の自然な成り行きで知ってもらうことがあれば、それはそれでOKというか。どうやら隠しごとは苦手、もはや隠す必要もなければ隠し切れるものですらないと思っています。そんなところで結局は何らかのタイミングでスケーターであることをカミングアウトすることになるわけですが、その際にかなりの確率で言われる言葉が。「どうりでストリート系っぽいわけだね」と。冠婚葬祭でもなければフォーマルな服装で出歩くこともない、年齢相応の格好をしていると自分でも思っていません。「デッキを差し出されたら今ここでキックフリップできるぜ!」っていうような僕の普段の服装からそう判断されるようです。
ストリート系…何度も言われるこの言葉、しかしどうもしっくり来ない。「ストリート系」って言葉にするとなんだか上級にも、同時にダサくも聞こえてしまい、実はちょっと小っ恥ずかしくて嫌なのはここだけの話(笑)。当然ですがストリートで滑るのは大好き、スケートのスタイル的にもトランジションよりストリートが好きな派ですが、実際滑っているのは9割型スケートパーク。そういう意味では「パーク系」。もっと言うと今どきの若手スケーターみたくオシャレでもなければ、郊外のパークでボウルを攻めてそうな、ラフで小汚なめな服装を好みがちな自分。そういう意味でも「パーク系」。とは言え「パーク系」と言われたいかといえば、それもまたゴメンな話でありますが(笑)。
「ストリート系」と人に言われた経験のあるスケーターってきっと多いことでしょう。そしてその一部は僕同様、ちょっと困惑してしまうはずですね。しかしそんな方々からのお悩み相談室をするヒマもないので(忙がしくもねークセに)、今日はぼちぼちこの辺で。服装から捉えた「ストリート系」「パーク系」に変わる、スケーターにピッタリな言葉を見つけたそこのアナタがいらっしゃいましたら、僕と傷の舐め合いでもしながら語らいましょう。
─Kazuaki Tamaki(きなこ棒選手)