15年近く住んでいた東京から引越し、千葉県は柏市民になり早くも7ヵ月が経ちました。都内と比べるとやや落ち着いた環境での生活にも慣れてきた今日この頃。首都での生活に未練はありませんが、今週末に行われる都知事選の様子がなんだか面白そうで、それに参加できないのを少し寂しく感じているところです。「選挙が面白そう…」そう思わされたのはこれが初めてです。
今回の都知事選で実にさまざまなことが起きていることがニュースなどを通じてわかります。候補者数は史上最多の56人にもなるといい、ひとりひとりの公約をすべて見ることすらできないくらい。現職の小池知事がその座を守り抜くのか、それとも他の候補者が取って代わるのか…というだけなら通常の選挙なのですが、今回の選挙、どうやら様子がおかしい。「選挙ビジネス」とも言われる手法で街中の掲示板がジャックされ、候補者とはまったく関係のない犬や猫、エッチなポスターまでもが「オフィシャル」なものとして貼り出される始末。政見放送だって、真っ当な演説に混じって閲覧注意とされるものも流れるわけです。「30歳以上の日本国民」であれば立候補ができ、一定の得票率が得られなければ300万円の供託金が没収となるのですが、その抜け穴を突くというか。一見ふざけているようにしか見えない候補者も、オフィシャルサイトとか見てみるとちゃんとした公約を掲げていたりするのだからもうワケがわかりません。
そこまで政治に興味があるわけでもなければ、選挙の投票にもまれにしか行かなかったかつての自分。「選挙に行かないヤツは、政治の文句を言うたらアカンでっせ?」とあるスケーターのSNS投稿を見てハッとさせられたことがきっかけとなり、以降は自分も投票に行くようになりました。「この人なら、もう少しスケートボードに寛容な世の中にしてくれそう!」なんていう小さな期待でもいいと思うんです。この都知事選に直接関係のない人も、いざ自分のところで選挙が開かれるその際は、ぜひ自分の気持ちを票に託してみてください。
—Kazuaki Tamaki(きなこ棒選手)