先日うれしい出来事がありました。友人が再びスケボーを始めたのです。怪我や環境の変化がきっかけでスケートから離れてしまう…というのはよくあること。その友人はブランク10年。その友人のカムバックを特別嬉しく思うのは、ヤツこそが僕をスケボーに誘ってくれた張本人だからに他なりません。
思えば中学に入って間もなく、クラスメートの顔をようやく覚えてきた頃。下校のバスにたまたま乗り合わせたのが彼だったのですが、それまで特に接点もなかったそいつが突如「オレ普段スケボーしてる。一緒にやろーぜ」と誘ってきたのです。しばらくして僕はめでたくパチモンの板をゲット。おそらくそれが人生のターニングポイントというヤツで、以来僕はスケートボードから離れられない生活を送っております。
そんで僕らは放課後や週末、情報を聞きつけては各地のスポットやコンテストに足を運ぶ日々。ですが、その友人は中学卒業後にカナダ・バンクーバーへ。現地で高校、大学を卒業しLAで仕事をしていたようですが、大学院への進学を機に数年前に東京へ。卒業した今は研究職としての生活を送っているそう。日本を出てから徐々にスケートする機会が減っていったものの大まかな情報はチェックしていたらしく「また滑りたくなった〜!」と僕に連絡をくれたのです。恩師とも言える友人のカムバックはうれしいもので、比較的のびのびと滑れそうな舞浜のパークで10年ぶりにセッションを楽しんだわけです。
さて今回ピックアップしてみたのはそんな友人から連想されるスケーターの映像。僕らが中学生だった当時、彼が先輩から「●●に似てる」と言われてたり、愛用してたスケシューをリリースしいてたプロや一緒に観てたビデオの中のスターなど。「懐かしい」と思ったそこのあなたはもうイイ年したミドル世代のはず。なにはともあれうれしいカムバック。「オメーが滑ってない間にオレはここまで上達したぜっ」と滑りで示しつつ、心の中では両手を広げて歓迎したところです。
─Kazuaki Tamaki(きなこ棒選手)