いよいよ梅雨シーズンに突入し、ロクに滑ることもできず不貞腐れているスケーターのみなさま、またはそうでもないみなさまもこんにちは。雨で家に引きこもっているとスマホばかりいじりがち。SNSやネットパトロールにも飽きたら、他にもっと生産性のあることすりゃいいのに、ついやってしまうのがストリートビューを眺めること。これで開拓したことのないストリートスポットを探したりするのですが、1度やり出すとなかなか止まらない。その割には実際に滑りに行くような良物件はそう多くはないので困ったもんです。
しかしマップ、ストリートビューの機能は街中をウロウロするスケーターにとってはもはや必要不可欠なものではないでしょうか。スポットの場所や待ち合わせ場所の共有はもちろんのこと、ビデオやSNSで見かけた気になるスポットを割り出すのにも大きな役割を果たしています。背景に映り込んだお店や文字、景色などの情報をヒントに検索するとソッコーでスポットを割り出せることも。そんな暇潰しも積み重ねれば自然とスキルアップしてしまうもので、先日もさまざまな角度からスポットの割り出しに成功し達成感に浸る一方、「一歩間違うとストーカーともなり得るんじゃないか…」と危惧しているのです。また自分は東京に住んで15年以上が経ちましたが、画面から伝わる背景の感じなどから見知らぬスポットも「大体あの辺りなのでは!?」という勘も働くようになってきました。その勘をもとにストリートビューで徘徊してみるとあながち間違っていないことも多く、それはこの地に馴染んできたかのようにも思えて嬉しかったりもします。
ところで気になるのは、インスタなどで散見される「ここどこ?」のコメントやメッセージ。それが気心の知れた仲間から寄せられるものであれば、差し支えなければ共有したい気にもなるのですが、まるで見知らぬ相手からだと「なんだかなぁ…」とつい思ってしまいます。それは自分の足で見つけ、あれこれ考えた上で獲得したスポットだったりトリックだったりすることも少なくないのです。その気になればタダで教えられるけど、それまでの過程はタダじゃないと言うか。その辺すっ飛ばされてる気がしてならないのですよ。気になるスポットをまずは自分で見つけ出す姿勢、これ大事。「とっておきのスポット、教えるのはいいんだけど、それならこっちにもとっておきのスポットをトレードして欲しいよね…」。先日某スケーターがふと発したこのボヤきに一票。
なおそんなストリートビュー、スポットを探すべく徘徊しているとごく稀に面白いものに遭遇したりもするものです。個人的に笑いを禁じ得なかった案件を紹介させて頂きますと、タワマンの立ち並ぶ勝どきエリアの隅田川の水上をひたすら走る男性の画(バグ)と、某県に見つけた公園内のナイス縁石…のすぐ横に池ぽちゃしてしまったであろうデッキを拾おうと画策する少年の姿。ストリートビューも定期的に更新されるので、今はその画を見ることができなくなってしまったのがチョット寂しいぜっ。
─Kazuaki Tamaki(きなこ棒選手)